AIとは代替しないという小学校の先生を、日本が「まるで洗剤」扱いしてる疑い
さて、昨日の記事がこちら。
☆学校の進級でクラス替えとか先生が替わるって当たり前のようだけど、それが不安要素そのもの
☆親としても一年間の話し合いがパーになる瞬間を見た
そんなわけで、言い足りないので続きです。
公立学校は無償提供だからあきらめろということなの?
長男のような気質の子は、ほんの小さな接触でも意外と他人を見ています。ネガティブな接触ならなおさらです。
新しい担任が「はじめての顔合わせ」とは限らない
電話で報告された新しい担任の名前を長男に聞くと、
「あ、そいつ嫌いなやつかも」
と言い出しました。
まさか!と思い、以前の広報誌の先生紹介を見せるとほぼ間違いないと。
そしてその日の夕方、支援級の先生と共に家庭訪問に来たその姿をドアホンのモニターで確認して完全一致が決定しました。
「もう絶対行かない」
だそうです。
なんでも、以前クラスの子と廊下の階段を数段飛ばしで飛び降りていたところを、その先生から自分だけ注意を受けたそうです。
本当に自分だけピックアップされたのか、他の子の姿は見えなかったのか、他の子が怒られてるのは頭に入っていないのかはわかりませんが、とにかく本人のイメージがそうできあがってしまっているのは事実です。多分、先生本人からすれば「たくさんの事例の一つ」でしかないので、このことをたずねても絶対に覚えていないと思います。
っていうか、このような出来事は学校以外でも日常茶飯事なので、通常通り生きているとなんてことない出来事なので、先生に非があるようなものではありません。
でも、長男にとってはゼロからのスタートではなくむしろマイナスからのスタートになります。
良くも悪くもすごいなと感心するのは、あれだけ学校滞在時間が少ない人なのに、不利益を与えた別の学年の先生の持ちクラスと名前を覚えていたということです。
「本気で他人に興味のない」私には絶対にできないことです。
きっとどこかで何かの役に立つような気がします。どこかはわかりませんけど。
学校側は私に「来年度の先生に希望はありますか」と聞いてくれました。
でも私が答えたのは一般的な配慮などであって、「NGの先生を洗い出す」なんて作業は考えもつきませんでした。
長男本人も、漠然と「嫌いな先生いる?教えて」と言って先生の写真を見せても同じように答えたかはわかりません。
問題点は「期間による一方的な強制リセットであること」
仕事の話に変わりますが、先日職場に、以前から保健事業で利用していた業者さんがいらっしゃいました。
今秋に事業規模縮小で事業が他社に委譲されてしまうとのお詫びと、今のうちに委譲先との契約をするかどうかの判断をしておいてください、とのお話でした。
このように、通常の契約なら担当者が替わるだとか契約内容が変わる場合、相当前から事前告知されて、契約をするかしないか判断をさせてもらえるのです。
ところがこの「義務教育」。
義務(本当は「義務」のかかる部分が違うけれど)だからという上に公立なので「一年間の無償提供、しかも義務」と位置付けられているのか、配られるものの内容が変更されるときはいつでも一方的なのです。
で、一般の人たちはこれを当たり前だと思って1年間で交換していきます。
普段の洗濯で必要な洗剤、これが頂きものだとあまりブランドにこだわらずに洗濯機に入れてしまえるのと同様と考えると、教員というお仕事のことをどうも国も国民も「消費財」と同様に考えてるような気がしてなりません。
現場の先生のことを思うと、とても残念に思います。本当は「勉強を教える」以外の部分がとても重要で、高度なお仕事をされてるはずなのに。
支援級のセンシティブな子はもちろん、普通級の子たちだって、ある程度の長期間で先生との信頼関係が作られていった方が安心なんじゃないかなあと思います。
今の制度だと、先生たちの側を思ってもクラス替えや異動のときに「心残りな子」というのが必ず出てしまうような気がします。本当に真面目な先生なら、特に異動なら最後の声掛けとか、新しい先生の紹介くらいはしたいと思うんじゃないかなあ。
だから、まずは進級でのリセットありきではなくて、相性があまりに悪い場合、例外として先生や子ども同士のリセットをしてみればいいのに。
そのときに、もしかしたらちょっとサポートが必要な子を発見して声をかけやすくなるかもしれません。
また、リセット率の高い先生がいたら、それは先生の質の方の問題ということがわかるので、それからその先生本人に何らかの指導をすればいい。
それなら毎年「アタリハズレ」なんてことでこちら側が悩む必要が無くなります。
学校側もモンペ案件か通常のクレームかの判断材料にもなりそうだし、いい案だと思うんですけどね。