不登校小学生のカーチャン奮闘記~悩まず、焦らず、落ち込まず、人生楽しんでる記録~

こどもの発達障害や不登校にまつわる思いや情報共有を中心に、仕事に趣味に、悩みに縛られない日々を楽しむ私を切り取っていきます。

調査結果と名のつくものが全てエビデンスではないという超カンタンな事例

f:id:opaopa807:20180921152005j:plain


9/18の読売新聞のコラムに

『小学生「痩せ傾向」が37% 母親が「料理苦手」家庭で多く』

というものが掲載されていて、ツイッターの子育てユーザーの中でプチ炎上していました。

 

記事そのものについてはツイッターに掲載されている写真のみで実物が手元にないのですが、元になっている記事を見つけることはできました。

 

子どもの約4割がやせ傾向親の“食に関する知識の差”が子どもの体形に影響!?「葉物・レンチン・切るだけ」のトリプル野菜+お肉の食事を | お肉ステーション | エバラ食品

www.ebarafoods.com

 

読売新聞の記事は肥満については全く問題として触れられておらず、そのうえで急に野菜不足に話が飛び、

 

「食への知識や調理経験の不足を感じている親御さんには、少しずつでいいので、子どもの成長に必要な栄養知識や、効率よく栄養がとれる調理法などを身につけてもらいたいですね」

 

という管理栄養士さんのコメントにつなげているので、さらにしょーもない記事に成り下がっているのですが、元記事のままでも結局炎上に繋がりそうな気はします。

 

では、この記事の何がマズイか

そもそもインターネット調査の回答ベースの数値がエビデンスに入るわけがありません。

 

まず子どもの体重について「やせ傾向」「肥満傾向」と回答している時点で、子どもの体格に何かしらの心配をしているお母さんが多いと思われます。

そんなお母さんは多かれ少なかれ「自分の料理の問題かな?」と責任を感じたりしています。

そこに

「基礎調味料はうまく使えてますか」

「レパートリー多いですか」

「料理は得意ですか」

って聞かれてもポジティブ回答できるとはとても思えません。

 

ましてや、

 

「料理のレパートリーが少ない」と感じている人は、やせ傾向の子どもを持つ親で1.5倍以上、肥満傾向の子どもを持つ親で2倍以上も多いことがわかりました。

 

って、あまり食べない子の親は

「子どもが好きといえるものを出せない、辛い」

と思ってるし、

食べることが大好きすぎる子の親は

「もっともっとって言われてもそんなに毎日色々思いつかない、辛い」

と思っているから、それが総じて

『レパートリーが少ない』

になっているだけです。

 

メーカー主体の調査は宣伝のために結論ありきで内容を作り、結果を提示しているにすぎない

こういったものは何かの研究結果ではなく、広告宣伝費を使ったマーケティングです。

もちろん外部の調査会社が仲介していることありもますが、企画段階から集計の取り方まで販促に使いやすいように組み立てられています。(元調査会社勤務経験より談)

 

この調査の場合は記事を見ればかなりわかりやすい方で、

 

焼肉のたれを使って野菜も肉もたくさん食べてください

 

ということにつきます。

それが読み取れたら余計に

 

「商品の販促のために料理頑張ってるお母さんの精神踏みにじるのって酷くない?」

 

となるのですが・・・。

新聞記事の方はその販促らしささえ隠し、まるで

 

「母親の無知のせいで子どもの健康が失われています!」

 

という社会問題のように書きたてているところがさらに罪深いです。

もしかしたらコラムのような顔をして広告費が出ているのかもしれませんが、その場合は【広告】と明記しなければならないのですがこの記事にはそれが見当たらず、そうだとしたら違反行為、そうでないとしたら宣伝用の調査結果を利用してあたかも社会問題のように扱うことは新聞記者としての腕のなさを暴露しているようなものです。残念。

 

その他このサイトで見つけたもの

参考

赤肉・加工肉のがんリスクについて|国立がん研究センター

 

2015年に国際がん研究組織(IARC)を発表したプレスリリースで赤身肉・加工肉の発がんリスクが言及されたことをきっかけに日本でもこれらへの関心が広まり、それと同時に『エビデンス』という言葉を使った健康本の発売が続きました。

 

赤身肉のリスクを取り上げた本で大きく話題になったのがこちら

 

世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事

 

世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事

世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事

 

 

これの発売日が4/13(私もこれ読みました)。

発売日から既にAmazonベストセラーになっている人気ぶりでした。

そして、

 

エバラがお肉トレンドを大調査!今年もお肉界をけん引するのは・・やっぱり“●●”肉! | お肉ステーション | エバラ食品

www.ebarafoods.com

 

この記事の掲載日が4/16

露骨(笑)

焦ったんでしょうねー。

 

まあこんな感じで因果関係を探っていくと、ディスられているという怒りより、こういったメディア記事の作られる仕組みが見えて逆に楽しくなってきます。

 

これはかなり単純なな方なので、こうなってくるともっと闇が深いやつを見つけたくなりますね。(笑)

 

ほぼ基礎調味料ベースで美味しい料理を目指すなら、レシピ検索よりロジカルクッキングのほうがブレがなくてオススメです。