不登校小学生のカーチャン奮闘記~悩まず、焦らず、落ち込まず、人生楽しんでる記録~

こどもの発達障害や不登校にまつわる思いや情報共有を中心に、仕事に趣味に、悩みに縛られない日々を楽しむ私を切り取っていきます。

妊婦加算炎上騒動について、健保組合職員としての考察

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妊婦加算が炎上した件について

 

30年度の診療報酬改定の説明を受けた記事がこちら。

 

www.opami-newtype.site

 

 

 

今となってははっきり説明されたかどうかも記憶にもない妊婦加算がまさか炎上するとは・・・。

自身がすでに妊婦になる可能性がほぼ皆無だからかもしれません。

ああ残念・・・。

 

 

説明会資料を遡ってみたら、当然ながら一応レジュメにはありました。(そりゃそうだ)

名目は

 

妊婦の外来診療について、妊娠の継続や胎児に配慮した適切な診療を評価する観点から、初診料等において、妊婦に対して診療を行った場合に算定する妊婦加算を新設する。

(説明会資料より抜粋)

 

だそうです。

  

【妊婦加算】

初診料 75点/時間外 200点/休日 365点/深夜 695点

再診料 38点/時間外 135点/休日 260点/深夜 590点

 

 

自己負担金額を知りたいときは、この点数に3をかけると計算が早いです。

 

かかりつけの内科に風邪で行く程度なら+225円の自己負担増なので、大きな負担増というほどでもありません。

時間外以降の加算は大きいですが、診療時間外に来院すること自体ハイリスクな原因があるはずなので、このあたりも妥当だと思います。

 

 

確かに妊娠中の場合、通常の患者さんとは判断や処置が変わることもあります。

使用できる薬品が違うこともありますし、レントゲンを撮影すれば診断しやすい場合も妊娠中の場合はそれを避けて診断する必要もあります。

今までそういったリスク配慮をサービス(マックでいえばスマイル)として提供していた部分を、今回は点数として評価しようというものです。

                             

逆にいえば、これまでは逆にサービス程度の配慮しかされていなかったということになります。

 

私は3回目の妊娠中、風邪で喉の炎症が治らずアレルギー様の軽い咳が続いていたのですが、インフルエンザの流行時期だったため内科に行くのを避けていました。

でもその結果腹部を圧迫して早産になってしまいました。

妊婦加算が適用されれば、妊娠中の患者さんに別の待合室を提供する診療所が増えることも期待されます。

 

 

って、事前に産院にでも貼って提示しておけばいいものを

 

確かに今回の改定の内容が多く、これは目玉事項ではなかったので保険者にも説明が強調されていませんでしたが(わざとだったりして)、せめて診療を受ける当事者には理解されるように周知の仕方を考えるべきだったのではないかと思います。

 

初診の問診票の

 

妊娠中ですか?  YES   ・  NO

 

のYESにマルをつけることでどのような配慮を受けるのか、それ自体が理解されていないから、単に妊婦税だ!などと言われ炎上することになるのです。

結局、この改定を決定した側は、サービスを受ける側の顔を見ているようでちゃんと見ていないんですね、多分。

 

 

受けるサービスの情報はには興味を持とう

とはいえ、これは公的医療保険制度のサービスを受ける側が通常時この制度に全く興味がないことのあらわれでもあるのです。

健康な人がちょっとした風邪程度で関心を持つのも難しいですが、妊娠を考えた時や健診の結果をもらった時などをきっかけに、自分の支払う医療費ってどういう仕組みになっているのかな?と興味を持って調べてみてもらえればいいなと思います。

 

診療報酬改定は2年に1回あります。

私自身も今後は目玉改定だけ注目することなく、注意深く確認して皆さんに情報提供していきたいと思います。