『殺し屋のマーケティング』は現実か?子どもの歯みがき製品についてあれこれ
2歳の末っ子が最近「歯がイタイの」と口に指を突っ込んでる(いやそうでなくとも指しゃぶり全開なんですけど)ことがあるので、念のため歯医者さんに連れて行きました。
検査とクリーニングとフッ素塗布だけだったのですが、まるで人体実験の前みたいな暴れっぷりで処置が終わらず、再診となってしまったのでした・・・。
末っ子は歯磨きのぶくぶくぺーなんかも毎度気分よくするわけがないのも想定済み、そもそも赤ちゃんの頃はできるわけがないのでうがいの必要がない歯磨き剤を使ってきました。
そんな中、ネットで見つけた通販限定の歯磨き粉にたどり着きました。
やたらお高い(1日2回の使用で1か月5,000円程度!)のですが、磨けないときはその粉を口に含むだけでも口中の虫歯菌が抑制できるというフレコミです。
それで虫歯がしっかり予防できるなら投資ともいえると思い、ひとまず使ってみることにしました。
長男はもういいとして、年長さんの次男と末っ子に使ってみました。
すぐには結果が出るものではないのでしばらく使っていましたが、結局次男が先日小さな虫歯が発見されて治療、末っ子もクリーニングで処置する程度の虫歯の予備軍ができていました。
結論:ちゃんと磨かないと虫歯はできます!笑
というわけで、歯科衛生業界での「フッ素なしの歯みがき粉に虫歯予防のエビデンスはない」という健保組合でも得られるごく一般的な知識で対応することで落ち着いてみることにしました。
余った歯磨き粉をどうしようかなと思っていたところ、ちょっと相場を確認ということでフリマを覗いたら大変活発なお取引が繰り広げられていました。
メーカーの直販がかなり高額のため、値引された出品だとすぐに取引成立になるようです。
お母さんたちが、子どもの歯の健康をとても大事に考えているのがわかりますね。
『ククリコクリコクの粉』は存在するのか
そんなこんなで思い出したのが、(これまた知る人ぞ知る)天狼院書店店長の三浦崇典氏の著作、『殺し屋のマーケティング』です。
この作中の重要なキーアイテムとなるのが、虫歯の特効薬『ククリコクリコクの粉』。
いままで医療保険という業界にいながら、全く想定していなかった思考法が提示されていたので本当にこの本に出会えてよかったと思えます。(本筋と医療業界そのものとは直接関係ありませんが)
フッ素入り歯みがきを普通に使っている人は、「効果ゼロかやや効果あり」程度と想定できる、もしくは何も考えずみんなこれを使っているから採用していて、これを続けていてもきちんと磨けていなければ虫歯はできてしまいます。
で、ネットや口コミを積極的に探究する人がたどり着く「知る人ぞ知る製品」。
こういった製品は歯科衛生製品だけでなくて健康系界隈、いや多くの業界に多数存在するのですが、
考察A:この製品の効果が確証的でないから市場に出回らない
考察B:この製品が出回ってしまうと業界的に困る人がいるから市場に出回らない
その製品が『ククリコクリコクの粉』なのか否か、頭の中でせめぎ合うわけです。
いや、ある製品に限らず全てにおいて思いきりどちらかに思想が偏っている人も多いですが。
少なくとも日本で市場に出回る製品は即時の毒性はないと考えるのが一般的です。
現行の銀行預金みたいなものでしょうか。最悪でも、毒にも薬にもならない。
その他については投資、ひいてはバクチと同じで、まずは毒にならないか裏を取りつつある程度の検証期間を自分で決めてからお試しするのも悪くはないかなというのが私の考えです。
ただし、ダラダラと使い続けない。
思想ありきで採用するのではなく、製品・サービスごとに考察と検証をすること。
これを守れば、ただ漫然と世間に垂れ流されたものを使い続けるよりは知る人ぞ知る神製品に出会えるかもしれません。
作品中のようなレベルで『殺し屋のマーケティング』が行われていたら防ぎようもありませんが・・・。
長男次男の赤ちゃん時代はこれ使ってました。まだこれに戻す予定。
なんで子どもの歯磨き粉の話がこうなるの?
と思った方は本も是非読んでください。